1995年の皐月賞、96年のマイルCSを制したジェニュインが、功労馬として繋養されていた社台スタリオンステーションで放牧中のケガにより亡くなりました。
ジェニュインは1993年生まれの世代で、日本に旋風を巻き起こしたサンデーサイレンスの初年度産駒でもあります。
サンデーサイレンスの初年度産駒でG1を2勝したジェニュインが19日、放牧中のけがにより死亡した。23歳だった。通算21戦5勝。95年の皐月賞を制し、続くダービーは2着。同年、秋の天皇賞でも2着に入った。96年にはマイルCSを制して2度目のG1制覇を成し遂げた。
種牡馬引退後は、北海道安平町の社台スタリオンステーションで繋養されていた。同所の徳武氏は「種牡馬引退後も牧場で元気に過ごしていましたが、突然このようなことになり残念です」とコメントした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150119-00000063-dal-horse
現役時のジェニュイン
ジェニュインは、サンデーサイレンス旋風の先駆けとして活躍。
同期のサンデーサイレンス産駒であるフジキセキがクラシックに出られない中で、その間を埋めるように皐月賞 1着、日本ダービー 2着。
ダービーで負けた相手も、同じサンデーサイレンス産駒のタヤスツヨシでした。
サンデーサイレンス時代の到来を告げるクラシックの主役でした。
距離の壁に泣かされた馬で、有馬記念では95年、96年と全く良いところがありませんでしたが、96年のマイルCS制覇により、マイル~中距離での能力の高さを証明しました。
レースでは、好位で進めて直線でチョイ差しをする戦法から、主戦の岡部幸雄騎手に良く合った馬だった印象が強いです。
気性の難しいサンデーサイレンス産駒の中では、比較的優等生だったイメージの馬でした。
現役引退後のジェニュイン
引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入り。
フジキセキやバブルガムフェローらと共に、オーストラリアでシャトル種牡馬として繋養もされていました。
国内の種牡馬として
初年度から100頭を超える種付数で人気を集めました。
ですが、同期のフジキセキと違い、あまり結果は奮いませんでした。
活躍馬は、交流重賞2勝のドンクールと、小倉2歳Sを制したメイプルロードくらいでしょうか。
豪州へのシャトル種牡馬として
海外からも注目を集めるようになったサンデーサイレンスの血統を海外でも広めるため、
また国内で供給過多になるのを見越して、シャトル種牡馬としてオーストラリアでも繋養されました。
現地での評価が高く、オーストラリアでシーズンを過ごした年もあったほどでした。
オーストラリアで残した産駒には、オーストラリアのGⅠであるオーストラリアンカップを制した、Pompeii Rulerなどがいます。
その後
2009年の種付けシーズン後に種牡馬を事実上引退。
白老ファーム→社台スタリオンステーション→新田牧場→社台スタリオンステーションと転々し、先日亡くなりました。
ジェニュインという馬のイメージ
サンデーサイレンス産駒として最初のクラシック勝ち馬。
シャトル種牡馬として海外でも実績を残す。
マイル~中距離というカテゴリーのチャンピオン。
派手な活躍ではなかったですが、ひとつの新しい時代を告げる、先駆けだった馬のように感じます。
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