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韓国に進出してきた社台グループ

韓国競馬に現役のJRA所属馬が初めて参戦することが確実になりそうです。
かねてより参戦を明言していた、エスメラルディーナ(牝4 美浦・斎藤誠厩舎)とローブデソワ(牝4 栗東・今野貞一厩舎)が、6月7日(日)韓国・ソウル競馬場で行われるトゥクソムカップ(韓国G3)に登録をしました。

日本競馬と韓国競馬

韓国競馬はIFHA(国際競馬統括機関連盟)の格付けがパートIII国であるため、日本を初めとした競馬先進国から大きく後れを取っています。
日本競馬との関わりは、1980年頃から徐々に深くなってきています。
生産界は顕著で、今日まで多くの馬が種牡馬として日本から韓国に輸出されて活躍しています
また、1992年には韓国で「JRAトロフィー」が、1993年には日本で「韓国馬事会杯」が交換競走として施行されています。
そして、2013年から大井競馬場と韓国馬事会による交流競走が行われるようになりました。
去年は、韓国主催の競走にシンガポールからも招待をし、国際化が徐々に図られています。
騎手も、倉兼育康(高知)、内田利雄(現・浦和)騎手らが、韓国に遠征し活躍しています。
日韓関係の話になると、決して良い話題にはなりませんが、韓国競馬界については、韓国とは思えないほど”まとも”な団体です。
韓国から日本に渡った種牡馬たちも大切にされているし、韓国馬事会も自分らが遅れをとっているのを自覚して、日本から謙虚に学ぼうとしています。
そのため、一概に「韓国だから」といって毛嫌いするような意見は、非常に短絡的だと思います。

社台グループと韓国競馬

日本の生産界のトップである社台グループが、徐々に韓国競馬に進出してきています。
これまでは、種牡馬や繁殖牝馬、あるいはセリの対象になった馬などを売る立場側からの関わり方がほとんどでした。
ところが、今年の3月に行われた2歳セールで、吉田勝己氏と吉田俊介氏が4頭の2歳馬を購入しました。
https://korearacing.wordpress.com/2015/04/01/first-foreign-owners-active-at-jeju-sale/
既に韓国での馬主登録も済ましていて、これらの馬は現地で走ることになるようです。

日本中央競馬会に馬主登録するクラブ法人、サンデーレーシング代表で、ノーザンファーム空港牧場場長を務める吉田俊介氏が21日午後、韓国馬事会の釜山慶南競馬場を訪れた。吉田氏は競走馬の委託管理契約を結び、2頭の馬主として活動をスタートした。
 今年2月に米国人が韓国競馬界初の外国人馬主となって以降、海外からの韓国競馬参入が相次ぐ。これまでに日本から3人、米国とオーストラリアから各2人、シンガポールとアイルランドから各1人の計9人が馬主登録した。
 競馬界の急速な国際化に対し、高度に調教された外国馬が参入することで国産馬が萎縮するのではないかと懸念する声も上がる一方、韓国の競馬産業発展の契機になるとの期待も大きい。
 吉田氏は、10年後の韓国競馬産業の未来を見据え参入を決めたと説明。6月にソウルで開かれるトゥクソム杯に初めて日本のサラブレッドが出走する予定だと明かし、期待を示した。
http://www.wowkorea.jp/news/korea/2015/0421/10143231.html

おそらく今後、コネクションを深くしていき、新たな可能性を模索していくのだと思います。
(個人的には、その流れでアドマイヤデウスの父であるアドマイヤドンを買い戻してほしいです)

トゥクソムカップに挑む日本馬

上記の経緯があるため、社台グループは韓国競馬に対してある程度のアピールをしたいところ。
そのため、吉田和美氏(吉田勝己の妻)所有のエスメラルディーナと、ノーザンファーム生産のローブデソワに白羽の矢が立ったのでしょう。
賞金的にも悪くないし、相手レベルを考えれば交流重賞を使うのと変わらないと思うので、今後の可能性も含めて注目のレースになると思います。
ただし、ローブデソワはシルクホースクラブの馬なので、会員に遠征費などの負担が強いられる場合は、この選択はいかがなものかと思いますが。
なお、エスメラルディーナは藤井勘一郎騎手、ローブデソワは倉兼育康騎手が騎乗予定です。
2人とも既に韓国で十分すぎる実績を残しているので、何ら問題ないと思います。

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