※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

引退馬のその後から見る、現実と理想

先日、「引退馬連絡会」という連携組織が設立されたことが発表されました。

現役を引退した競走馬を引き取り、余生の世話をしている湧水町の養老牧場など全国11の団体・牧場が10日、「引退馬連絡会」を設立し、馬を取り巻く現状を知ってもらう「ホースサミット」を開催することなどを決めた。今後、連携を深めながら、馬の余生の充実に取り組んでいく。
 重賞レースに勝った引退名馬には、年金にあたる助成金が月2万~3万円出ていたが、2年前から1万円ずつ減額された。競走馬は6歳前後での引退が多いにもかかわらず、助成対象は14歳以上という年齢制限も設けられた。牧場側の負担が増える中、北海道の牧場などが連絡会の設立を呼びかけていた。
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/local/kagoshima/20140611-OYS1T50029.html

 

引退した馬のその後

競走馬は年間8000頭近く生産され、引退後に繁殖入りするのは、ほんの一握りです。
牝馬であれば、生産者の牧場で繁殖入りするケースは多々ありますが、牡馬が種牡馬になれるは極僅かであり、突出した成績か、魅力的な血統か、オーナーが特別待遇をするか、ぐらいに限られます。
それ以外の馬は、中央なら地方競馬に移籍のケースもありますが、多くは「乗馬」になります。
ただ一口に「乗馬」と言っても、競馬場や乗馬センターなどの施設に入る馬は限られていて、「乗馬」という行先のまま、用途不明になっていることが多いようです。
 

種牡馬の用途変更

成績が出なくて用途変更になった種牡馬についても、乗馬のケースと同じことが言えます。
古くは宝塚記念の勝ち馬スズパレードや、最近ではカンパニーを輩出したミラクルアドマイヤなどがそうです。
また、タップダンスシチーも一時期行方が分からなくなり、ちょっとした騒ぎになりました。
 

 

生産界の現実

こういう言葉で片付けたくないですが、第2の馬生で「価値」の無くなった馬は、たとえどれだけ名声を稼いでいたとしても、みんな生活がかかっているから、悲しい結末に陥ってしまうこともあるのだと思います。
馬に関わっている人たちだって、多くの人が処分はしたくないと思っているだろうし、そうならないのが理想だと思いますが、面倒を見るということはどうやってもお金がかかるし、現実は常に付きまとってきます。
いくつかの団体等で、手を差し伸べているケースはありますが、当然すべては対応しきれないのが現実だし、そういう事態になっていることを、後から知って手遅れになってしまうこともあるかと思います。
この「引退馬連絡会」というものが、馬に関わる仕事をしている人にとって、有志で馬を支える人にとって、元競走馬たちの一ファンにとって、そして何より馬たちにとって、有意義なものになってくれれば…と願います。
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました