ビッグアーサーの回避により主役不在の混戦になった高松宮記念は、5番人気のセイウンコウセイが大舞台で初重賞勝利を決めました。
中京11Rの第47回高松宮記念(GI、4歳以上、芝1200m)は5番人気セイウンコウセイ(幸英明騎手)が勝利した。勝ちタイムは1分08秒7(稍重)。1馬身1/4差2着に2番人気レッツゴードンキ、さらにクビ差で3着に1番人気レッドファルクスが入った。
セイウンコウセイは美浦・上原博之厩舎の4歳牡馬で、父アドマイヤムーン、母オブザーヴァント(母の父Capote)。通算成績は15戦6勝。
~レース後のコメント~
1着 セイウンコウセイ(幸騎手)
「強かったですね。軟らかい馬場は気にせず、この馬のレースを心がけて乗りました。手応えが良かったので、自分としては抜け出すのが早い感じでしたが、よく我慢してくれました。これからも楽しみな馬です」
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=120339&category=A
セイウンコウセイの父はアドマイヤムーン。
アドマイヤムーン産駒は、これがG1初勝利になります。
アドマイヤムーン産駒=短距離
アドマイヤムーンといえば、ドバイDF(現在のドバイターフ)、宝塚記念、ジャパンCと、中距離のG1を3勝した馬。
にもかかわらず、産駒は短距離での活躍が目立ちます。
これまでのアドマイヤムーン産駒の重賞勝利は以下の通りです(※障害除く)
施行年 | レース名 | 距離 | 馬名 |
---|---|---|---|
2011年 | 函館2歳S | 1,200m | ファインチョイス |
2011年 | 京王杯2歳S | 1,400m | レオアクティブ |
2012年 | 京成杯AH | 1,600m | レオアクティブ |
2012年 | 京阪杯 | 1,200m | ハクサンムーン |
2013年 | アイビスサマーダッシュ | 1,000m | ハクサンムーン |
2013年 | セントウルS | 1,200m | ハクサンムーン |
2013年 | 朝日CC | 1,800m | アルキメデス |
2017年 | 高松宮記念 | 1.200m | セイウンコウセイ |
重賞勝利の平均距離は1,350m。
ハクサンムーンの影響が大きいですが、短距離に比重が偏っていることがわかります。
なぜ、こんなにも短距離での活躍が目立っているのか?
エンドスウィープの後継種牡馬
エンドスウィープを父に持つ日本で繁養されている種牡馬を並べてみます。
馬名 | 代表産駒 |
---|---|
アドマイヤムーン | セイウンコウセイ |
サウスヴィグラス | コーリンベリー |
スウェプトオーヴァーボード | レッドファルクス |
プリサイスエンド | グロリアスノア |
短距離(特にダート)に強い産駒が多い印象の種牡馬ばかりです。
血統からも、自身の「スピード」能力が産駒に伝わっているのでしょう。
思えば、エンドスウィープが日本に導入された時は、早熟、短距離のイメージでした。
そのイメージを、アドマイヤムーンやスイープトウショウあたりが薄めてしまった感はありましたが、彼らが例外だっただけなのでしょう。
コメント