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JRAの馬名審査

高須クリニックの高須克弥社長による、いわゆる「イエスタカス 馬名騒動」。

美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長（69）が10月6日（2014年）、持ち馬の名称登録を日本中央競馬会（JRA）に拒否されたとツイッターで報告している。
来月デビュー予定だったという愛馬の名は「イエス・タカス」。JRAの対応に「頭にきたぜ！馬主会やめてやる！なう」と怒りをあらわにした。
「『むしろネタになっておいしいじゃねーか』メンツ丸つぶれだよ！おいしくない！なう」と怒りにまかせてノリツッコミまで披露している。
「三つ候補をだせ」というJRAの要求に「イエスタカス」「イエスイエスタカス」「イエスタカスイエス」の3つを提示した高須氏だったが、結果は全て却下。「拒否理由もいわん！」と明かした。
これに「どこがいけないのかわからないですね」「オレハマッテルゼっていう単語名もあるのに何がいけないんでしょうかね」とJRAの対応を疑問視する声が寄せられる一方、「馬名は宣伝するツールじゃないです」「特定の個人・団体名など宣伝（営利）目的のような馬名は禁止になってるそうです」との指摘も出ている。

http://www.j-cast.com/tv/2014/10/06217705.html

イエスタカスは申請されていなかった

この問題の発覚後、フジテレビの番組がJRAに取材を行ったようです。

取材によると、JRAは審査拒否していない、それどころか申請すら来ていなかった、ということが発覚しました。

結局、事の顛末としては、共有の馬主の人の嘘だったようで、JRAは巻き込まれただけという結末だったようです。

[追記]
その後「イエスタカス」は「ダッシングブレイズ」という馬名で登録されました。
・調教師 ： 吉村圭司 (栗東)
・馬主 ： グリーンフィールズ
・生産者 ： Kenneth L. Ramsey & Sarah K. Ramsey(アメリカ)

JRAの馬名審査

そもそも馬名の審査を行っているのはJRAではなく、日本軽種馬登録協会（ジャパンスタッドブックインターナショナル）という公益財団法人が行っています。
審査基準は日本軽種馬登録協会馬名登録実施基準という明確な基準があります。

この基準を明らかに満たしていない馬名は問答無用で却下（例：1文字や10文字以上の馬名。ＧⅠ勝馬と同名など）ですが、以下の部分に関しては微妙なところなのかと思います。

（６）奇きょうな馬名
ア 馬名としてふさわしくない馬名
イ 著名な人物等の名称と同じ馬名
ただし、歴史的に一般化している場合又は愛称若しくは名のみの場合は認め
ることがある。
ウ 公序良俗に反する馬名又は侮辱的とみなすことのできる馬名
エ 言葉の意味と性別が異なる馬名
オ 馬及び競馬等に関する用語（日、英、仏語）のうち（ア）から（オ）までのい
ずれかに該当する馬名
ただし、前後に付属語を付した場合は認めることがある。
（ア）馬の品種名
（イ）馬の呼称
（ウ）競走名
（エ）毛色、服色又は帽色に使用されている色の名称
（オ）実況放送、成績掲載等に支障を生ずる用語
カ アルファベット又は数字を片仮名で表記しただけの馬名
キ その他、認めないことがある馬名
（ア）時事に関し、競走馬の馬名として不適切なもの
（イ）動植物の名称のもの
（ウ）有名な地名又は山河の名称（国名、首都、都道府県名等）のもの
（エ）映画、雑誌、テレビ番組及び曲名等の名称のもの
（オ）冠名を付けている馬主にあっては冠名のみを馬名としたもの
（カ）明らかに商品名と判断されるもの

今回の「イエスタカス」「イエスイエスタカス」「イエスタカスイエス」については、『（カ）明らかに商品名と判断されるもの』に該当するとして、却下されたのだろうと最初の報道の時点では思いました。

実際この馬名で審査を通るかどうかは分からないですが、今後もこういうケースは出てくると思います（おそらく今までも表立った話になってなかっただけだと思います）

エガオヲミセテやオレハマッテルゼなどの珍名馬でお馴染の小田切有一氏も、ロバノパンヤ（ユニコーンS 2着）という馬名が審査を通るのに3年かかったようです。

これからも審査の微妙な部分の基準は変わってくるのでしょう。

ばんえい競馬の馬名審査

ちなみに、ばんえい競馬の馬名だけは日本軽種馬登録協会が審査を行っていません。
そのため、ばんえい競馬には中央競馬と同名の著名な馬がいたりします。

去年のダービーの日に、ばんえい競馬でも”キズナ”という馬が走っていたのは面白い例です。
http://keiba.rakuten.co.jp/race_performance/list/RACEID/201305260304040204

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